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マネキンなカノジョ
第7章 カノジョとお泊り
 
「…おかえり…」

 顔を赤らめた明日香の姿。

 口調は普段と変わらない。

 しかし、さっきまでとは別人の明日香がそこに居た。

 撓わな胸も股間さえも満足に隠せていないようなあられもない姿。

「あ、アンタ…」

 美奈の顔が赤く染まっている。

 見ている方が恥ずかしくなるような明日香の姿。

「…どう? 似合ってる?」

 赤らめた顔に、潤んだ瞳を向けられる。

 初めて見る明日香の煽情的な姿に、言葉が出ない。

「…どう?」

 小首を傾げれば、首元の鈴がチリンと鳴る。

「…な…何で…そんな……」

 美奈も動揺を隠しきれない。

「…しっぽも…頑張った……」

 動揺を余所に、明日香の体が反転する。

「っ!!」

 確かに、明日香の尻からしっぽが生えていた。

 黒の小さい生地を僅かに被せた、明日香の形が良い尻。

 辛うじて谷間を覆っている生地から、猫のしっぽが垂れ下がっていた。

 何処から生やしているかなど、考えるまでもなかった。

 しっぽの根元で微かに捲れたショーツの生地。

 しっぽがショーツに付いていないのは一目瞭然だった。

「…ねぇ? 似合ってる?」

 チリンと鳴る鈴の音に、我に返る。

「あ、あす…か?」

 漸く、言葉が口から飛び出した。

 潤んだ瞳を向けられ、熱い吐息まで吐き出している明日香。

 煽情的な姿の明日香を前に、何を言えばいいのか分からなっていた。

「アンタでしょっ!?」

 突然美奈の怒声が響く。

 振り返れば、美奈が先輩の胸元を掴んでいた。
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