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マネキンなカノジョ
第2章 カノジョとランジェリー
姿を現したのは、長めの茶髪でスーツを着崩した、一年先に入社した軽い雰囲気の先輩だった。
口の中に物を含んでいた為に、コクンと頷いて返事をする。
「会社探しても居ないからさぁ。何処に居るかと思ったよ」
軽い口調で、何の躊躇う素振りも無く隣に腰を下ろす先輩。
「あぁ。ゆっくり食べていいからね。俺は先に食っちゃったし、昼休みはまだ時間あるからさ」
言われるまでもなく箸を口元に運び、口を動かし続ける。
…一体…何の用だろ……
先輩の馴れ馴れしさは今に始まった事じゃないだけに、気にはならなかった。
ただ、捜してまで話し掛けてくる理由が分からなかった。
「いやさぁ…。俺、昨日逃げちゃっただろ? だから、謝っとこうと思ってさ」
笑みを見せながら軽い口調で言う先輩。
「大丈夫。気にしてないから」
タメ口で返事をしても嫌な顔をせずに、先輩は安堵した表情を浮かべていた。
「そっか。でも、一応ゴメンね」
頭を下げて整った顔立ちに白い歯を覗かせて謝る。
先輩が謝っている間もお弁当の中身を片付け、最後の一口をゴクンと飲み込み口を開く。
「…それに……あの後、スカート捲ってって…言われた」