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マネキンなカノジョ
第4章 カノジョとネット
「……………」
言葉が出なくなった。
事細かに、アナル拡張の仕方などがご丁寧に書かれていたサイト。
隅々まで読んでいくウチに、下手に労力を要する事に気持ちが沈んでいった。
…だ…第一……
昔の彼氏に…無理矢理何回かヤられてるんだし………
今更拡張なんてしなくても大丈夫よ………
こんな初心者向けのサイトに用は無くなった。
過去の経験だけで何とかなると、ブラウザを閉じようとした時だった。
『油断は大敵。確実にアイツと愉しむ為に頑張ろう!』
まるで見計らったような、ピンポイントの謳い文句が目に飛び込んだ。
「…私の事……知ってる人…作った…?」
思わず疑って声が出た。
「…仕方ない…」
パソコンの前から離れて、ベッドの下に腕を伸ばす。
引き戻した手に掴んでいるのは、この前の紙袋。
ベッドの上で逆さにすれば、ガチャガチャと音をたててオモチャが落ちてきた。
その内の一つを手に取る。
「…これ…だよね…」
誰に言うまでもなく、ボソッと呟いてそれを見詰めた。