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マネキンなカノジョ
第4章 カノジョとネット
 
「…な、な…なん………」

 言葉が続かない。

 顔から火が出そうなくらい熱い。

 驚いた表情を見せれば、ニヤニヤした顔の先輩。

「いやぁ…。明日香ちゃん……ネットで買い物したでしょ?」

「………」

「あそこのリンク元って一つしかないからさぁ」

「…………」

 薄笑いを浮かべる先輩に無言を貫く。


…な…なななんでっ!?
何で、先輩が知ってるのっ!?


 心の中では動揺しまくり。

「でもって、あのページから注文するとさぁ………」

「……………」

「この前明日香ちゃんがエロ下着買ったお店に注文届くんだよねぇ………」

 先輩のニヤニヤ度がハンパない。

 それ以上に顔の熱さがハンパない。

 先輩のニヤニヤした顔を殴って、恥ずかしさから逃げだそうと握り拳を作ってみる。

「注文書見たら、明日香ちゃんの名前があってさぁ…」

 何で先輩がそこまで見れるのか疑問が湧いた。

 けど、それ以上に殴って逃げ出したかった。

「…サービスしといたから」

 ニカッと白い歯を覗かせて、親指を立ててくる先輩。

 一気に耳まで赤くなった。

 勝手に腕が動いた。

 握り拳に何らかの感触があったけど、気にしないで小走りに屋上を後にした。

 背後から先輩の呻き声が聞こえてきたのは空耳だと思い込んだ。


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