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狂人、淫獣を作る
第4章 淫獣
淫具を外されても、少女は動くでもなくこちらを見るでもない。
とっくに体力の限界を超えてしまっているのかも知れない。
源は大きなマスクとサングラスを付けて顔の傷を隠していた。少女と会った時からつけているので、少女は源の素顔は見ていない。
源は少女の猿轡を外し、拘束を解くと少女の頬を軽く数回叩いた。
目はうつろで、口は半開きのまま動く様子がない。
源は手にしていたペットボトルのふたを開け、中のミネラルウオーターを少女の顔に真上からぶっかけた。
少女の目に、少し正常な光が戻った。
「もう帰っていいぞ」源は言い放った。
少女はまだ言葉を理解できるほど頭が回っていないのか、ぼうっとした顔をしている。
「あれだけ離してとか帰してとか騒いでたろう? だからもう帰っていいって言ってるんだ……ああ、体洗いたけりゃシャワー使っていいぞ」
源は水の残っているペットボトルを少女に差し出した。
少女は何とか体が動かせるようになってきたのか、上半身を起こしてペットボトルを受け取るとゴクゴクと一気に飲み干した。
少女はそのまま十数分くらい座ったままだったが、やがて立ち上がりシャワールームへとよたよた歩いて行った。
「ああ、そうだ……今日のことだがな、誰かに言いたけりゃ好きなようにしろ。親だろうが学校の先生だろうが警察だろうが、誰に話したって構わん。お前の好きにすりゃあいい」
源は少女にそう声を掛けたあと、再び奇声を上げて笑い転げた。
翌日の昼下がり、源がベッドに寝転んでいると、少女が訪ねてきた。
源は相変わらずマスクとサングラス姿だ。
源は起き上がって少女を見た。
少女はうつむき加減で源から目をそらせている。
「……想像以上に早く戻ってきたなぁ。二十四時間も経ってないぞ?」
源はそう言って少女の方へ右手を差し出すと、立てた人差し指を手前に二回動かした。
少女はゆっくり源のそばへと歩いてきた。
「誰かにチクったか?」
少女は首を横に振った。相変わらず源の顔を見ようとしない。
「忘れられなくなったか?」
今度は少女は首を縦に振った。
「もっと欲しいか?」
少女は少しためらったあと、ゆっくり首を縦に振った。
源は、マスクの中のつり上がった唇をさらにつり上げさせて笑った。
とっくに体力の限界を超えてしまっているのかも知れない。
源は大きなマスクとサングラスを付けて顔の傷を隠していた。少女と会った時からつけているので、少女は源の素顔は見ていない。
源は少女の猿轡を外し、拘束を解くと少女の頬を軽く数回叩いた。
目はうつろで、口は半開きのまま動く様子がない。
源は手にしていたペットボトルのふたを開け、中のミネラルウオーターを少女の顔に真上からぶっかけた。
少女の目に、少し正常な光が戻った。
「もう帰っていいぞ」源は言い放った。
少女はまだ言葉を理解できるほど頭が回っていないのか、ぼうっとした顔をしている。
「あれだけ離してとか帰してとか騒いでたろう? だからもう帰っていいって言ってるんだ……ああ、体洗いたけりゃシャワー使っていいぞ」
源は水の残っているペットボトルを少女に差し出した。
少女は何とか体が動かせるようになってきたのか、上半身を起こしてペットボトルを受け取るとゴクゴクと一気に飲み干した。
少女はそのまま十数分くらい座ったままだったが、やがて立ち上がりシャワールームへとよたよた歩いて行った。
「ああ、そうだ……今日のことだがな、誰かに言いたけりゃ好きなようにしろ。親だろうが学校の先生だろうが警察だろうが、誰に話したって構わん。お前の好きにすりゃあいい」
源は少女にそう声を掛けたあと、再び奇声を上げて笑い転げた。
翌日の昼下がり、源がベッドに寝転んでいると、少女が訪ねてきた。
源は相変わらずマスクとサングラス姿だ。
源は起き上がって少女を見た。
少女はうつむき加減で源から目をそらせている。
「……想像以上に早く戻ってきたなぁ。二十四時間も経ってないぞ?」
源はそう言って少女の方へ右手を差し出すと、立てた人差し指を手前に二回動かした。
少女はゆっくり源のそばへと歩いてきた。
「誰かにチクったか?」
少女は首を横に振った。相変わらず源の顔を見ようとしない。
「忘れられなくなったか?」
今度は少女は首を縦に振った。
「もっと欲しいか?」
少女は少しためらったあと、ゆっくり首を縦に振った。
源は、マスクの中のつり上がった唇をさらにつり上げさせて笑った。