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年上彼氏と恋愛授業。
第1章 1章
「……えっ?」
息を整えようとしゃがんでいた私に優しい男の人の声がふりかかった。見上げると黒いスーツの若そうな人が手を差し出している。
「さっき、酔っ払いに絡まれてたでしょ?助けようと思ったら、君逃げてくから。」
と、きれいに笑う男の人。助けようとしてくれたということは、きっといい人なんだろうな…。いや、もういい人オーラが纏ってる……。
「あの…?」
「ああ、ごめんごめん。酔っ払いはもうどっか行ったけど、危ないし俺なんかでよかったら家の近くまで送るよ?」
「……ありがとうございます。」
そう答えてから、知らない人と歩くことに不安がうまれたものの、なぜか安堵感があって、静かに歩く。
「あっ、そういえば名前言ってなかったね。僕、辻 圭介。23歳で、出版社に勤めてる。怪しいものじゃないから。」
「私、立花 梢っていいます。そこの高校の三年生です。」