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4+1 刺激的な存在
第10章 先生って大変
私の気持ちはボロボロになっている。

「とりあえず、家に帰ろう。風邪引く…。」

「嫌だ!私一人で帰れるから、大丈夫!」

「いいから!」

手を引っ張られ、無理矢理連れて行かれる。

マンションに着くと、すぐ自分の部屋へ入って行く。

「おい!……。」

引き止められるのを押し切り、玄関にヘナヘナと座り込む。

「…っく…。」
涙が溢れてくる。

何をしてるんだろう。
強がって、平気なふりをしてどんどん孤独になっていく。
私は、晃聖以外の人としているのに、晃聖が違う人とすることが許せないの?
彼を信じすぎたの?
偽りの恋人演じて、何のため?

「会いたくないはずなのに…っん…。抱き締めて欲しい…。」

自分自身がわからなくなった。
晃聖じゃなくてもいいの…?



その頃、隣の部屋で晃聖は…

ーザーー

「………つクソ!」

シャワーを浴びながら不甲斐なさを感じている。

「このまま…諦めたらいいか……。
 諦めきれっかよ…。」

自問自答を繰り返す。
あんな傷ついた顔させて、俺は最低だ。
彼女を守ってあげられない自分を責める。
こんなに、好きなのに…。
抱き締めて、俺の気持ちが届くなら今すぐ抱き締めたい。
キスをして、抱きたい。

もう一度、彼女の部屋に行こうと決めた。



私は、シャワーを済ませベッドに突っ伏す。
泣いたら少しすっきりしている自分に驚く。

「恋人ごっこで、少し気持ちが動いちゃったんだ…。」

ーブーッ!ブーッ!ー

和樹…。
こんなタイミングで…。

「はい…もしもし。」
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