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4+1 刺激的な存在
第15章 始めから築く
会社が忙しいと最近全く会えていない。

「和樹…寂しいよ…。」

この寂しさは、セフレだった頃の寂しさと似ている。
再会できたが、また振り出しに戻ったような錯覚に陥る。
心が締め付けられる思い。

なんの繋がりもない。付き合ってもいなければ、次に会う約束だってない。

「こんなんじゃ…あの頃と一緒だよ…。……ふっ…!」

涙が止まらなく流れてくる。
こんなに好きになってしまったのに…。

ー♪ー♪ー

「ん…?はっ!!………もしもし?」

『やっほー!先輩!元気にしてた?』

「和樹…。うん…元気だよ。」

『あれ?なんか、鼻声だね?風邪?』

「そうかも!けど、大丈夫だよ!」

『んー?心配だなぁ…。少し会いに行ってもいいかな?』

まただ。和樹の都合のいい時に会って、別れる。
いつも振り回されてばかり。
和樹が忙しいのは、わかってる。けど……。

「ごめんね。和樹。今日は、ちょっと都合が悪いの。
 私にも予定があるから…。だから、今度会える日連絡して?私も大丈夫な日なら会えるからさ!」

こんなに会いたいのに。
こんなに苦しいのに。
抱きしめて、私だけ好きって言ってほしい。
自分の首を絞めるようなことを…本当に可愛くない女だ。

『あ…そうだよね。ごめんね。それじゃあ、また連絡するから。今日は、声だけで我慢しとく。それじゃ…。』

ープツンー

「あぁー!!可愛くない女!素直じゃないなぁ…これがダメなんだよね…。」

ベッドへ横になって、涙を拭う。

「和樹…会いたい。」
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