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ジャスミンの芳香~悦楽エステ令嬢~
第1章 透明(クリア)な疑惑
スミカは事務的な所作で支度する。
それが済むと、ベッドに乗ってきた。
明朗な声をかけてくる。
「力を抜いて、楽にしてくださいね」
(おかしいだろう)
俺は内心、悪態をつく。
リラックスさせたいなら
くだらない世間話でもするのが普通だ。
スミカは、機械的すぎる。
マッサージが始まった。
背中にオイルの感触が、ひんやりと拡がる。
首。腕。臀部から太腿……
女のしなやか手指が、なぞってくる。
鼻先に、アロマオイルの芳香が届いてくる。
ふんわりとした刺激。ジャスミンが主体だ。
華やかさと、控えめさ。
相反する要素を、兼備した香り。
リラクゼーションを重視している。お上品だ。
俺は、匂いには鈍感だ。
しかしこのブレンドに、こだわりがあることは理解できた。
アロマオイルを好まない男も多い。
残り香があるからだ。
エステでも無香料オイルを用意している事は多い。
キャリアオイルのかわりにローションを使う場合も珍しくない。
俺はアロマオイルでも全然構わない。
独身だし、彼女もいない独り暮らしだ。
残り香など気にしない。
スミカが体重をかけてくる。
細腕に、的確に力を込めている。
俺の二の腕をスローモーに、絞る。
ほとんど止まっているかのような動きに、余念がない。
「君、スジがいいね」
技術は確かなものがある。素直に褒めた。
「まだ研修を受けたばかりです。今日で2日目です」
それが済むと、ベッドに乗ってきた。
明朗な声をかけてくる。
「力を抜いて、楽にしてくださいね」
(おかしいだろう)
俺は内心、悪態をつく。
リラックスさせたいなら
くだらない世間話でもするのが普通だ。
スミカは、機械的すぎる。
マッサージが始まった。
背中にオイルの感触が、ひんやりと拡がる。
首。腕。臀部から太腿……
女のしなやか手指が、なぞってくる。
鼻先に、アロマオイルの芳香が届いてくる。
ふんわりとした刺激。ジャスミンが主体だ。
華やかさと、控えめさ。
相反する要素を、兼備した香り。
リラクゼーションを重視している。お上品だ。
俺は、匂いには鈍感だ。
しかしこのブレンドに、こだわりがあることは理解できた。
アロマオイルを好まない男も多い。
残り香があるからだ。
エステでも無香料オイルを用意している事は多い。
キャリアオイルのかわりにローションを使う場合も珍しくない。
俺はアロマオイルでも全然構わない。
独身だし、彼女もいない独り暮らしだ。
残り香など気にしない。
スミカが体重をかけてくる。
細腕に、的確に力を込めている。
俺の二の腕をスローモーに、絞る。
ほとんど止まっているかのような動きに、余念がない。
「君、スジがいいね」
技術は確かなものがある。素直に褒めた。
「まだ研修を受けたばかりです。今日で2日目です」