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第4章 白い香り

……スミカの反応が
何となく、理解できてきた。

やはり嫌がっているのだ。
俺が肉体の悦楽を下品に実況するのが、イヤなのだ。

同時に、それで性的興奮もしているのだ。

要するに、感性をくすぐられて悶えているのだ。

だから、加減は必要だろう。
あまり強引にすれば、はっきり拒絶するだろう。
だがうまく、くすぐってやれば
スミカも、感じるハズだ……

「手を、スライドしてみて」

俺はスミカに、言葉をかけてみた。

「エッチにする必要はないよ
マッサージの要領で……」

そう助言すると、スミカはすぐ機能した。

勃起の根元を幼稚にさすっていた手が
茎をゆっくりと、なぞってくる。

感じ易い傘を押し上げて
ピタリと圧迫してくる。

「ォォ……」

精緻な快感が、来た。

スミカの指の輪が降りていく。
根元にくると、そこでもピタリと圧迫する。

一度調子をつかむと、徐々に滑らかにスライドする。
やはり手技になると、正確無比のコントロールだ。

スミカは紅潮しきっている。
欲情しきった表情のままだ。

しかし手先は緻密に動く。
茎とカリ首を扱きながら
もう片方の手は睾丸を包み、転がす。
更に付け根に、じっとりと指圧を加える。

「あーッ、効く…ッ…」

完璧な力加減だ。
頼もしいハンドジョブだ。

扱（しご）きが、更にリズミカルになる。
根元をほぐしきった片手はすぐさま移動する。
頭の鈴口を指先でとらえてくる。

俺の腰に、心地よい疼痛が走る。
早くも発射の予感が始まっている。
ハンドでの精密攻撃は圧倒的に効く。
このまま委ねていれば、すぐ昇り詰めるだろう。