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徒然なる日々
第2章 新しい楽しみ

家族連れやカップル、知美とあまり年の変わらなそうな女の子のグループ、日本中にある総合雑貨店の新宿店は沢山の人で込み合っていた。



緊張と少しばかりの期待に胸をふくらませ、知美は裕之との待ち合わせ時間より早く着いてしまった。



あと10分…



待っている間、お店の中をゆっくり見ながら時間をやり過ごしているが、緊張からくる手の震えが止まらない。




会いたい、けれど、その場から逃げ出してしまいたい…



知美の思考は交錯するばかりで、心臓は壊れてしまうのではないかというぐらい早鐘を打ちならしている。





待ち合わせ時間になった。




エレベーター前にゆっくり向かうと、エレベーターを待つ人達の中に、一人だけこちらを向いて立っている男性がいた。




顔は分からないけど、背が高くて細身。




裕之なの?




少し離れた場所から見ていると、男性と目が合った。



男性はゆっくり向かってくる。




「こんにちは。知美?だよね。」



「う…うん。」



裕之は私の顔を見て、「やっぱり」と、にっこり微笑んだ。
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