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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
その時、漸く知ったのよ。今まで自分がどれだけ父に守られて大切にされてきたかって。だから、そんなちっぽけな私も誰かのためにできることがあるって知っただけで嬉しいの」
「―そうか」
 しばらく法明から返事はなく、ひたすら静かな時間が流れた。
 先に静寂を破ったのは芳華の方だった。
「私も訊きたいことがあるの」
「ああ」
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