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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第4章 求婚と蜜月
 上から覆い被さった法明の額にうっすらと汗が滲んでいる。紫水晶のように輝く双眸とあいまって、何とも妖しい凄艶ささえ漂わせた美貌だ。こんな綺麗な男が何故、芳華を好きだと言い、これほどまでに一途に求めてくれるのだろう。
 芳華は法明の美麗な顔に見惚れていて、彼の滾り切った欲望の徴(しるし)が蜜壺の入り口に押し当てられたのも気づかなかった。次の瞬間、恐怖の瞬間が突然、彼女を襲った。
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