この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第4章 求婚と蜜月

文昭はその様子を複雑な心中で眺める。皇帝だけに権力を掌握されることよしとしない野心家の一国の宰相としてはまさに思う壺だ。その反面、娘を愛する一人の父親としては、心痛む決断でもあった。
「それは朕(わたし)もよく判っておる。だが、郁貴妃は今が最も大切な時期なのだ。今は衝撃を与えたくない」
「事を先伸ばしていましては、貴妃さまのご出産の日が来てしまいます。操国の未来の皇太子殿下が市井のあばら屋でご生誕になってはゆゆしき事態でございますぞ」
「それは朕(わたし)もよく判っておる。だが、郁貴妃は今が最も大切な時期なのだ。今は衝撃を与えたくない」
「事を先伸ばしていましては、貴妃さまのご出産の日が来てしまいます。操国の未来の皇太子殿下が市井のあばら屋でご生誕になってはゆゆしき事態でございますぞ」

