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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第2章 家出
 当時、皇太子は七歳、芳華に至っては三歳の幼さであったが、皇帝の強い意向で実現したことだった。皇帝は自らが虚弱で、長くは生きられないことを知っていた。せめて一人息子には強力な後ろ盾を作ってやりたかったのだ。文昭の娘が皇太子の妃となれば、皇太子と文昭は婿舅ともなる。皇太子が長じて即位して皇帝となっても、娘可愛さに皇帝を蔑ろにはしないはずだ。
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