この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第5章 別離と再会
「それは違う! 誓って言うが、私たちの出逢いは仕組まれたものではない。私はそなたが郁宰相の娘だとは最初、知らなかった。そなたから素性を打ち明けられたときには、あまりの運命の悪戯に愕いたものだ。芳華、そなたと出逢ってすぐ、私はそなたに惹かれた。そなたが宰相の娘、既に私の妃となっている身だとは知らずに、そなたを好きになったのだよ」
法明の言い分を信じれば、その偶然の出逢いを父がまんまと利用したことになる。芳華は真実を見極めようとするかのように、法明の瞳を見つめた。
法明の言い分を信じれば、その偶然の出逢いを父がまんまと利用したことになる。芳華は真実を見極めようとするかのように、法明の瞳を見つめた。