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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第5章 別離と再会
「憎みたいのならば、予を憎め。殴りたいのなら、予を殴れ。子に罪はない。私とそなたが心から求め愛し合ったあの日々を私は片々たりとも悔いたことはない。それどころか、何故、もっと早くにそなたに逢おうとしなかったのかと烈しく悔いている。芳華、私は幼い頃から生命を狙われ続けたせいで、自分以外の人間を信じられなくなってしまっていた。ゆえに、妃を娶ろうともせず、後宮に入ったそなたをも最初は遠ざけたのだ。今更何を申したとて言い訳にしかならぬのは判っているが、どうかもう一度、私とやり直してくれ」