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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第2章 家出
 文昭は芳華には最初からまともに取り合うつもりはないらしく、言うだけ言うと、さっさと彼女の居室から出ていった。
「お父さまの馬鹿」
 芳華は丁度、文机に向かっていたところだった。机の上には薄様の美しい料紙に短い書きかけの詩が記されている。
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