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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第9章 後宮艶夜*スキャンダル Prologue~幼い記憶~
 今、少女とさほど歳の違(たが)わぬ少年がその光景を眼を細めて見つめていた。身の丈はかなり高いけれど、ほっそりとした手足は元々頑丈というわけでもない彼の身体を余計に繊細に見せていた。発達途上の十五歳という年齢を考えても、これでは男としてあまりに情けない。彼はいつも一人で悩んでいたのだ。
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