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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第10章 後宮艶夜*スキャンダル 深き眠りの底で~浄心院での日々~
それでも翠容はそのまま後宮にとどまり、やがて紫蘭が浄心院に移るに従って今日に至る。今も宮殿や後宮で起こる出来事については殆どが翠容経由で伝えられるのは同じだけれど、紫蘭自身に既にそのような噂に対する興味が無くなった。
後宮で何が起ころうが、誰が宰相となろうが、最早、世捨て人として日々を送る紫蘭には何の拘わりもないことだ。元々世俗の立身や栄華には執着のない紫蘭だったが、浄心院で読経三昧の暮らしをするようになって、それが更に助長された。
後宮で何が起ころうが、誰が宰相となろうが、最早、世捨て人として日々を送る紫蘭には何の拘わりもないことだ。元々世俗の立身や栄華には執着のない紫蘭だったが、浄心院で読経三昧の暮らしをするようになって、それが更に助長された。