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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
「あっ、あーっ」
「もっと大きな声で啼け、お前を征服した男の名を呼べ」
 皇帝もどこか壊れたような愉悦を宿した声音だ。その艶麗な面には空恐ろしいほどの恍惚とした表情が浮かび上がっていた。
「さあ、俺の名を呼ぶが良い」
「陛―下、皇帝陛下」
 息も絶え絶えに呟けば、即座に〝違う〟と否定される。
「陛下ではない、鵬純だ」
「鵬純―さま?」
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