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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
 それから後も皇帝は夜毎、紫蘭を寝所に呼んだ。大抵の場合、烈しすぎる営みが明け方まで続き、紫蘭は啼きながら許しを請うのが常だった。紫蘭を烈しく求める皇帝はどこか常軌を逸しており、いまだに閨事を厭う紫蘭が裏腹に身体だけは彼の愛撫に馴れてゆく様を恍惚として眺めている。
 更に殊更、そのことを彼女に知らしめるように見せつけるように言葉でも紫蘭をいたぶり辱めるときの皇帝はどこか倒錯的な歓びを彼女との夜に見出しているようでもあった。
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