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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第3章 偶然という運命の悪戯
宮殿の正門から真っすぐに伸びた大路は最も賑やかな大通りとして知られている。道の両脇には様々な露店が建ち並び、揚げたての饅頭(マントウ)の食欲をそそる匂いが漂い、そうかと思えば、生きたまま売られている鶏が籠に入れられて、かしましい啼き声を上げている。
中には若い女たちが歓びそうな装飾品を低い台に並べた小間物売りもいた。その中で露店を出すわけでもなく、ひっそりと荷を並べている若い行商人らしき男がいた。何故か、すぐ隣の比較的大きな小間物を扱う露天商よりも行商人の方に人が集まっている。
中には若い女たちが歓びそうな装飾品を低い台に並べた小間物売りもいた。その中で露店を出すわけでもなく、ひっそりと荷を並べている若い行商人らしき男がいた。何故か、すぐ隣の比較的大きな小間物を扱う露天商よりも行商人の方に人が集まっている。