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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
完全なる監禁ではないが、軟禁状態であるのは間違いなかった。今の自分はさながら後宮という豪奢な鳥籠で飼われている小鳥と同じ。そんな状態で今更、婚礼も何もあったわけではない。紫蘭にすれば笑い飛ばしてしまいたいような茶番にすぎなかった。
華燭の儀式は厳粛に執り行われ、紅一色のおめでたい婚礼衣装を脱いだ後は、いつものように皇帝がやって来て寝所で朝まで抱かれ、啼かされるだけ。