パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第13章 後宮艶夜＊スキャンダル　嫉妬～心に巣喰う魔物～

　何しろ龍神の化身とされる皇帝を拝する機会はこのときくらいしかない。とはいえ、皇帝の御座所は泰和殿の手前に設えられた一段高い天幕であり、一般人が立ち入るのを許される見物席からは遠く離れている。この日は誰が入ってくるか知れず、皇帝の周囲は特に物々しい護衛で固められ、宮城の内外も警備は強化されていた。そのため、皇帝には近づくこともできず、民たちからは遠く点景となってわずかに認識できる程度だ。