この作品は18歳未満閲覧禁止です
後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第13章 後宮艶夜*スキャンダル 嫉妬~心に巣喰う魔物~
―俺はそなたさえいれば良い。子はおらずとも日は過ぎるが、そなたがいなければ俺の一日は始まらぬ。
紫蘭はあの科白を繰り返した。
「私も今は同じ気持ちです、陛下。陛下なくして私の人生は考えられません。ゆえに、一日も早くご回復されて、また元のようにお元気になって下さいませ」
「もし、俺が亡くなっても、そなたには離宮を与え、生涯何不自由なく暮らせるように取り計らっている」