この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章   

「貴女が悪いのです。いつも男に興味が無いという素振りをされながらも、匂い立つような無垢な色香を周りに振り撒き続けられる、あなたが――っ」

 何故この自分が、執事からそんな糾弾を受けねばならないのか?

 色香を振り撒く?

 自分の不手際を棚に上げ、何を言っているんだ、この男は。

 噛み付かんばかりの険しい表情で睨み上げるも、

「17歳の頃、ロンドンのお屋敷で、されていたでしょう?」

 リーヴのその問い掛けに、

 はらわたが煮えくり返っていたヴィヴィは「はぁ!?」と怒気を込めて聞き返す。

「お嬢様の客室の洗濯物から、性行為の痕が見受けられました。

 しかし廃棄物の中に、避妊具は一切見つかりませんでした……。

 あんなに清楚で、幼さの残る子供だった貴女が、

 誰にどのように抱かれているのか。

 そして、中に出すことを許しているのか。

 非常に興味が湧きました」

「……――っ」

(な……っ あ、主の洗濯物を物色していたのっ!? この人、昔から……っ)

 リーヴの隠し持っていた異常性に、頭の先からざあっと血の気が引いていく。

 冷たくなった指先から全身へと、微かな震えが及び。

 それはやがて、激しい震えとしてヴィヴィを襲った。

 再度寄せられた唇に、気付くのが遅れ。

 塞がれた暖かなものに、灰色の瞳がかっと見開かれる。

「……ん~~っ ぃ……ゃあ――っ!!」

 ぬめった感触に必死に頭を振り、ずれた唇の隙間から拒絶の声を上げるも。

 角度を変えて、再び重ねられた唇。

 けれど、

「……っ!? ふっ ……とんだ、野良猫ですね」

 ばっと唇を離したリーヴ。

 その下唇には、血が滲んでいた。

「このままでは終わる頃には、私が噛み痕と引っ掻き傷だらけになってしまう……」

 咄嗟に唇に噛みついてやったのは、果たして正解だったのだろうか?

 手首を拘束されていた両手が、一纏めに掴み直され、

 リーヴは自由になった右手で、締めていた黒のタイを解く。

「……――っ い、いやっ やめてぇ……っ!!」

 ヴィヴィが恐怖に顔を引き攣らせ、抵抗するのも物ともせず、

 執事はそのネクタイで、細い両手首を縛り上げてしまった。

/1163ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ