この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章
薄っぺらな腹の上を撫でていたかと思えば、
頼りない腰のラインを指先でトントントンと軽やかに叩き、
そして、兄に舌で舐められていない方へ必死に顔を背ける、その顎のラインを指先でつつと辿り。
驚いて瞳を見開いたヴィヴィに満足したように、頬を撫でては首筋を降りていく。
「ここ、舐めたら、俺、嫌われるかな?」
「……え……?」
何を今更……と詰りながらも、やはり気になり恐るおそる兄を振り仰げば、
「ヴィクトリアの脇の下、舐めてもいい?」
そうお伺いを立てながら、覗き込んで来る。
勿論「いやだ」と言おうとしたのに、返事を待たない匠海の唇が、無毛のそこに押し付けられて。
「ひっ!?」
灰色の瞳を見開くヴィヴィに構わず、兄はぺろぺろと脇の下を舐め始めた。
当たり前だが、そんなところを舐められたらくすぐったい。
特にヴィヴィは、心底くすぐったがりなので、
「ふひゃっ? に゛ゃっ!! いっ いや゛~~っ やめっ くふっ ふはひゃっ!?」
薄い唇から洩れる奇妙な喘ぎ(?)に、
「お前……なんて色気のない声を……」
さすがに舌を止めた兄が、少々呆れ顔で突っ込んでくる。
「~~っ!? くっ くすぐったいんだってばっ! てか、そんなもの私にはないから、もう離してってばっ!!」
自分に色気が無い事くらい、とうの昔から知っているだろうに。
「ああ、ヴィクトリア、敏感だもんな」
まったく会話が成り立たない返事を寄越した匠海は、やっと頭の上で押さえ付けた手を離してくれた。
と思えば、
くすぐったがり過ぎて、ぐったりした妹の隙を付き、
両の掌をしっとりと乳房に這わしてきた。
「――っ なっ やぁっ!?」
まさかの兄の行動に、驚嘆したヴィヴィはすぐに両腕を降ろしたが、時既に遅し。
「ん?」
嬉しそうに覗き込んで来る匠海の大きな手に、やんわりと揉み込まれ始めて。
「ぃっ やっ やだぁ……っ やめ、てっ」
兄の掌をつんと押し返す尖りの感触に、みるみる顔が熱くなる。
なんで、そんなに硬くなっているのか。
自分の胸の尖りをも、円を描きながら揉み解される羞恥に、訳が解らなくなって。