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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章   

「あっ あ、あぁ、ふぅあ……っ!? ん、やぁ~~っ」

 金色の恥毛の上、拘束されたままの両手が、

 熱いそこを弄りたいけれど、恐ろしくて出来なくて。

 細い指先が苦しさを滲ませて、震えていた。
 
 自分の膣内を、無数の透明な虫が這い回っているかのようだった。

 ありえない錯覚に、誰でもいいから助けて欲しくて。

 既に窮屈そうなボクサーパンツをも脱がんとしている兄に、瞳で追い縋る。
 
 なのに、

「これで掻き回してあげようか?」

 黒の下着の合わせ目から取り出したものを、大きな掌が柔らかく包んで数回扱けば、

 更に太さを増した色素の薄いそれが、太ももの内側にぴたりと当てられてしまい。

「――っ!? やだぁ……、寄らないでっ いやぁ」

 心臓がバクバクと、有り得ないほど激しく鼓動していた。

 唇から洩れる呼気は熱く、どんどん荒くなっていく。

「ほら、お前の大好きな俺のこれ「挿れて」って言ってごらん?」

 ぴったりと揃えられた自分の両太ももの間に、

 ずるりと差し込まれた明確な硬さを持つもの。

 これから行うことを解らせる様に、

 ゆっくりゆっくり、白く細いそこに擦り付けられるその熱さに、

 ひくひくと物欲しそうな膣口からは、また とろりと蜜が滴り落ちた。

「ああ、可愛いね。我慢しなくていいんだよ、ヴィクトリア」

 兄の嬉しそうな声に、ヴィヴィの眉間がきゅうと寄る。

「いやっ 欲しくないもんっ」

 例え目の前で、太ももの間から見え隠れする亀頭の先に、先走りの雫が光っていても。

「ほら、思い出してごらん? 毎回「気持ちいい」って、咽び泣いていたじゃないか」

「いや……っ」

 兄の誘惑に必死に抗う妹に、

 匠海は困った様に微笑みながら、掴んでいた両脚を離し。

 ベッドの上にくたりと弛緩した両脚の間、

 濡れそぼった秘裂へと、手を添えた陰茎を擦り付けてくる。

 亀頭の割れ目で、ぷっくりした肉芽を潰されると、

 狭い膣内が「もっともっと」と叫ぶように蠢き、切ない痺れを下肢にさえ伝えてくる。

「ほら。俺のペニスも「ヴィクトリアの中に入りたい」って言ってる」

 耳の中に木霊する、どくどくという血流の音。

 それに被せて響いたのは、少し媚びた響きを持った兄の懇願。

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