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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章   

「……絶対、言うと思った……(-_-)」

「あはは」

 ガラスの器にこんもりあった苺を食べ終えれば、また、シーツの上へと押し倒されて。

 一体 何ラウンド目なのかも判らない性行為に、兄妹は耽っていた。

(なんか、セックスばっかりしてる……。

 っていうか、私。

 昨日今日と、本当にえっちしかしてない……)

「あ……、やぁ、も、だ、だンめ~~ぇっ」

 寝そべった匠海の上、ぺたりと上半身をくっつけたヴィヴィは、ふるふると首を振って抵抗する。

「ん? 何が駄目?」

 目の前で金の髪が波打つさまを、匠海はうっとりと見上げながら問うてくる。

「ヴィヴィ……っ ヴィヴィ、もう、ダメな人間に、なっちゃうもんっ」

 下からずっぷりと埋め込まれた兄の分身に、「気持ちいい」という感情しか芽生えなくて。

 このままだと、本当にまずい事になりそうで、ヴィヴィは若干の恐怖を覚えながら兄に助けを求めていた。

「ふ。ヴィクトリア “昔の呼び方” に戻ってる」

「ふぇ……?」

 兄の肩に乗せていた頭を上げ、その顔を上から覗き込めば、

「エッチなことしてる時だけ、自分のこと “ヴィヴィ” って呼んでるぞ? 可愛いなあ」

 締まりの無い微笑みで、そう指摘してくる匠海に、

「~~っ!? い、言ってない……っ」

 “ヴィヴィ読み” は、20歳の誕生日に渡英してから辞めていたヴィヴィは、そう抵抗したが。

「言ってるよ。「ヴィヴィ、お兄ちゃん大好き♡」って、さっきから何度も連呼してた」

「それは絶対に無いから」

 嘘八百並べ立てた兄に、ヴィヴィは白い目を向けて一刀両断しておいた。

 妹の最奥を愛せると解ってからの匠海は、やたらねっとりとヴィヴィを抱くようになった気がする。

 今もそう。

 寝そべった胸の上に妹を乗せた兄は、その細腰の上でがっちりと両腕を組み。

 ねっちょりねっちょり、下から腰を持ち上げてくる。

 それも、あまりに深くまで入りたそうに腰を上げてくる兄に、

 怖くなった妹が背を丸め、腰を上へと逃そうとするのを、

 両腕でその腰を捉え、執拗なほど上からも下からも、匠海のものへと押さえ込まてしまう。

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