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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第3章
車の外、砂利を踏みしめる音が近付いて来て、ヴィヴィはまた狸寝入りを決め込む。
「ああ、本当に可愛い寝顔だ……」
しばらく自分の顔を覗き込んでいたらしい兄は、やがて車を発進させ。
ヴィヴィは不自然じゃない程に寝返りを打ち、窓の方へと頭を倒す。
薄らと目蓋を開けたそこから覗くのは、固い決意を秘めた灰色の瞳。
『命の恩人、感謝、永遠に――』
だから、私はもう、
永遠に “匠海のもの” にはならない。
それくらいしかもう、私には、
愛しているこの人に、してあげられる、
“恩返し”
は無いのだから――
―――――――――
※『命の恩人、感謝、永遠に――』
某アニメ映画のエイリアンキャラクターの決め台詞
最後まで “宇宙人” 推しでした。すんまそん……。