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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章
「相手の女性は、それで理解、してくれてるんだよね?」
サラサラの金髪を、くしゃくしゃしながら尋ねれば、
「うん……。元彼と別れたばかりで、僕とは割り切った付き合い、だって……」
「そっか……」
クリスのその答えに、喜んでいいのか悲しんでいいのか、ヴィヴィにも良く解らなかった。
「って事で……。僕 時々、外泊とか、するかも知れないけれど……」
妹の肩から、ゆっくり顔を上げた兄の言葉に、
「ん。分かったよ」
ヴィヴィは微笑を浮かべて頷いた。
「朝比奈もダリルもいるし、安心……」
「だねぇ~~」
確かに その2人なら、妙に安心だ。
そう思い至ったヴィヴィは、ぷっと吹き出し、
クリスも、妹そっくりの瞳を細めたのだった。