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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第6章     

「はぅんっ あッ あ、うぁあ……っ!?」

 貴方の大きな両の掌が、

 あたし の右脚の付け根を、押さえ付け、

「激しいの、好きだろっ」

 そう笑んだ声音で囁いては、

 猛った剛直を、我が物顔で突き込んでいた。

「あぅ……っ そ、そんな、ことっ」

 高い位置から値踏みする様に、じいと見下ろしてくる、

 切れ長の瞳に居た堪れず。

 半身を捩った あたし は、

 痺れた指先で、必死に黒いシーツを手繰り寄せる。

「ふうん? じゃあ、辞~めた」

 意地悪な貴方はそう言って、

 太く逞しいもので あたし を掻き回すのを、止めてしまう。

「~~~っ ……や、だぁ~~っ」

 思わず零れた むずがる声。

「何が?」

 少し大きめの唇は、ニヒルに片方の口角を釣り上げていて。

「やめ、ちゃ……、やぁっ」

 かっと顔が火照る熱さに、身を焦がしそうになりながらも、

 貴方を求めることだけは、

 あたし は どうしても辞められない。

「ふ……。確かに、ヴィクトリアの中は、物欲しそうだ」

「……っ ぉに、ちゃぁ~んっ」

 奥へ。

 奥へ。

 もっと、奥へ。

 貴方にしか 赦していない場所を、

 貴方だけに 蹂躙し尽くされたいの。

「そんなに、締め付けて……、もう、俺が我慢、出来ないよっ」

 右脚だけを抱えていた両手が、

 あたし を掴み上げたと思った途端

「ひぁっ!? あ、あっ ぁ!」

 高々と持ち上げられた細腰。

 両膝立ちの貴方は、先刻までよりも激しく、

 歓喜に打ち震える媚肉を、玩び始めて。

「ほら、本当のことっ 言って!」

「やんっ やだぁ~~っ」

 ぐちゅ、ぶちゅう。

 まるでゼリーを掻き混ぜる様な、卑猥な姫鳴りに、

 耳を塞ぎたくとも ままならず。

「言わないと、辞めるよ?」

 浅いところばかりを、思わせぶりに突く その腰つきに、

「~~っ あん、すきぃ……っ」

 薄い唇が耐え切れずに、本音を囀り始める。

「ん? もう一度っ」

 弱い膣裏を ぐりりと抉る貴方は、

「もう一度っ ちゃんと、言ってごらん?」

 そう貪欲に、

 あたし の身も心も、穢そうとする。

 だから、

 だから、あたし は――

「あんっ ヴィヴィ、激しい、のっ 大好――」





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