この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第9章
「……え? あ……まだ、ダメっ!」
何故か焦って制止するヴィヴィに、頭を上げた匠海がふっと笑う。
「ん……? ああ、大丈夫。もっと、ヴィクトリアを気持ち良くしてあげられるぞ?」
「そ、そうじゃなくて……」
「うん?」
不思議そうな兄に、妹は薄い唇を若干尖らせ気味に確認する。
「だって、ね……? “1回だけ” なんで、しょ……?」
「そうだね」
頬を擽ってくる兄の指先に、唇から洩れるのは本当の気持ち。
「だから、ヴィヴィ。おにぃちゃんを、沢山、気持ち良くしてあげて。……で、いっぱい “幸せ” にしてあげて」
「うん」
短い相槌ながらも、目の前の匠海は本当に幸せそうで。
薄い胸の奥、ヴィヴィの心臓がとくりと不正な脈を刻んでいた。
「で、でね……? お兄ちゃんが、我慢出来なくなって、も、どう仕様も無くなるまで――」
「沢山 精液溜め込んで。「ヴィヴィに一番濃厚なの、奥にたっぷり出しして?」って?」
妹の言葉を引き継いだ兄の、あまりにもな発言に、
「~~~っ!? やっ そ、そんな、つもり、じゃ……っ」
逞しい腰の上、ヴィヴィがあわあわと焦る。
「あはは。ごめん。俺が、そうしたいんだった」
「そ、そうなの?」
「うん。ヴィクトリアが沢山、俺で気持ち良くなって、愛らしくてエッチな顔、見せてくれて」
「は、はあ……」
若干押され気味で、そんな相槌を打てば、
「で、もう「お兄ちゃんの、欲しいの、我慢できないのっ!」って、ぐちゃぐちゃに泣かせたい」
「……~~っ!? へ、変態っ!!」
にやあと嗤いながら吐露された匠海の心の声に、ヴィヴィは咄嗟にそう喚いていた。
「ああ、もう変態で結構――。ほら、もっと気持ち良くなりなさい」
どうやら「変態」と言われ続け、開き直ったらしい匠海。
「へ……? あ、やぁん……っ そ、それ、だめぇ~~っ」
後ろ手に突いていた両手を掴まれ、首に巻き付けられたかと思うと。
細腰を両手で掴み上げた匠海に、先程同様、円を描く様に掻き回され始めて。