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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第2部
第9章
「はぁ……、もう、堪らないっ」
その愛らしさと淫靡さが混在した妹の痴態に、
兄がヤラレた様に、掠れ声を零していた。
(お兄ちゃん、の、指……美味し……)
指先を舌全体で味わいながら跳ねるのは、呼吸がままならなず。
細い鼻で浅い呼吸を繰り返し、上下の運動を辞めたヴィヴィは、
呼吸と体制を一旦 整えると、
より一層昂ぶりを銜え込み、ゆっくりと腰をくねらせ始めた。
くねくねと前後に尻を振る様に揺らせば、
目の前の切れ長の瞳が、混沌の色を濃くし。
勿体ぶる様に細腰で円を描けば、
黒髪の陰、滑らかな眉間がくっと寄る。
「ふぅん……、ンっ ふ……んんッ」
色濃く しこった乳首。
突き出した 無防備な乳房。
兄の指を逃すまいと 貪欲に頬張る上の唇。
そして、
既にぐっしょり蜜に濡れそぼった 薄い金の茂み。
それら全てを、兄の執拗な眼差しで じりじりと炙られながら、
毛細血管まで充血し、むず痒さを覚える媚肉を、
極限まで張り詰めた匠海の分身で、ぐちゅりぬちゅりと掻き回す。
そのあまりにも甘美な情交に、快楽に貪欲な躰が昇り詰めそうになって。
(……っ 駄目、まだ、イっちゃ……っっ)
弾けそうな自身に、何とか言い聞かせたヴィヴィは、己に気持ち良い腰のくねりを辞め。
匠海にとって一番好い、下の口で擦り立てる愛撫を再開しようとした、その矢先。
それを察したらしい匠海によって、口内に含まされていた人差し指が、ゆっくりと抜き取られた。
「はぁ……。ヴィクトリアのお口の中、暖かくて、トロトロで……」
夢見心地に囁いてくる兄に対し、
口での呼吸を許された妹は、息と躰を整えたのち、
「わ、わたし……。おにぃちゃん、を、気持ちヨく、出来てる……?」
若干 自信無さ気に問うた。
「も……、イキそうなくらい……っ お前の全てが、俺を駄目男にしてくれてマス」
剥き出しの細い肩に、額を押し当ててきた匠海は、その言葉通り、
ヴィヴィに埋めた剛直を、ぶるりと大きく身震いさせていた。