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どこまでも玩具
第5章 明かされた記憶

 父は、母と別れたがっていた。
 だから毎日のように愚痴をぶつけては、共感を求めてきた。
 でも、母が好きだったから反論をした。
 その結果がこれだ。
 昨晩のその一件が原因だろうか。
 父はズボンを脱がせた。
 たたかれると思ってじっと我慢していると、お尻を手で開くように撫で回してきた。
 感じたことのない気持ち悪さに足をバタバタして抵抗する。
 すると、父は罰だとばかりに指を差し入れてきた。
 「はッッ……ぐ」
 痛い。
 痛い。痛い。
 引きちぎれるような痛みに涙がボロボロ零れる。
 父の指は大きくて、ギチギチと奥にめり込ませるよう進んできた。
 「や……ッ……やめて!やだやだやだやだッッ」
 「五月蝿い」
 苛ついたのか、突然グサリと刺されたような衝撃と共にその指が全て入れられた。
 「はッッ……あ…」
 呼吸が上手くできない。
 父は必死で酸素を求める口にも、指を突っ込んだ。
 クチャクチャ。
 咥内をかき回される。
 唾液が指を伝って、床に落ちる。
 四つん這いになった膝が痛い。
 「哲は可愛いなぁ」
 そう囁くと、お尻の中の指をグリグリ回し始めた。
 「~~~~!!」
 もう声も出ない。
 何かが漏れそうな感じもする。
 グチ。
 ジュグ。
 「あぅあ……んむ……あ」
 「なんだ、まだ精通してないのか」
 セイツウ?
 なにそれ。
 すると、父は口から指を抜いて、ギュッと握った。
 びくりと全身がこわばる。
 それから、ゆっくりスライドさせはじめた。
 「どうだ? 気持ちいいだろ」
 顔を腕に埋めて耐える。
 ブルブル足が震える。
 父の手が速まる。
 「はぁッ……はぅあッッ」
 勝手に息が荒くなる。
 いつの間にか二本に増えた指が、お尻の中で暴れてる。
 気持ち悪い。
 なのに、口元が笑ってしまう。
 怖い。
 自分が怖い。
 もっと、て言いたくなる。
 グチャグチャ。
 わからない液が太腿に流れ落ちてくる。
 「皮、剥いてやんなきゃな」
 そう言うや否や、父は先端に爪を当てて、滑らせるように一気に手を下ろした。
 「あぁああ―――!」
 痛い。
 目の前がバチバチする。
 「やだッッやぁだ!……がッ…と……ぅさやだ!」
 これ以上なにもされちゃいけない。
 父を止めなきゃ。
 それだけはわかってるのに。
 体が動かない。
 「とうさ……!!」

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