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初恋のひと
第1章 再会
顔見知りもだいぶん増えた。
といっても、あくまでも店内だけでのこと。
特に話をするわけでもない。
大抵は、本を受け取って値段を告げ、レジを打つだけで、たまに天気の話や入荷日の話をするだけだった。
そんな中、由加の同級生の結城くんだけは、世間話やら愚痴やらテレビの話なんかをしていってくれた。
由加と結城くんは、別に友達というわけではない。
中学の時に三年間同級生だった、それだけの関係だ。
私に至っては、年に一度の参観日で顔を見かけるだけで、接点という接点など全くなかった。
それでも、私が彼を覚えていたのは、クラスの中でも背が高く大人っぽい雰囲気を彼が持ち合わせていたからだった。
久しぶりに彼とこの本屋で顔を合わせたのは、由加が就職して家を出て行き一年余り経った頃のことだった。
といっても、あくまでも店内だけでのこと。
特に話をするわけでもない。
大抵は、本を受け取って値段を告げ、レジを打つだけで、たまに天気の話や入荷日の話をするだけだった。
そんな中、由加の同級生の結城くんだけは、世間話やら愚痴やらテレビの話なんかをしていってくれた。
由加と結城くんは、別に友達というわけではない。
中学の時に三年間同級生だった、それだけの関係だ。
私に至っては、年に一度の参観日で顔を見かけるだけで、接点という接点など全くなかった。
それでも、私が彼を覚えていたのは、クラスの中でも背が高く大人っぽい雰囲気を彼が持ち合わせていたからだった。
久しぶりに彼とこの本屋で顔を合わせたのは、由加が就職して家を出て行き一年余り経った頃のことだった。