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指切り〜蝶々
第3章 疑心
百合は今までの弥七とのいきさつを言い終わると、楼主と夕霧に向き直って手を付いた。
「分かったよ。辛かったね…」
夕霧に優しく頭を撫でられ、百合は憑き物が落ちたかの様にしばらく涙が止まらなかった。
楼主は弥七に百合との接触を禁じ、近々新しい男が玉楼に来るとの事だった。
百合についてはまだ禿の身であり、別の見世に行くのはと楼主の判断で、振袖新造になってから別の見世に行くことになったーー
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