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淫と乱
第9章 無かった事
【真希 View】
「ふへぇ?」
思わずマヌケな声が出た。
同時に、咥えていたアイスがおっぱいに落ちて冷たい。
「気分転換には良いと思うんだけどぉ?」
そんな真希の態度を気にも留めずに、ノンビリとした口調で言葉を吐き出して見詰めてくるお母さん。
「あ、いや……イヤって訳じゃないんだけどぉ……」
ツツーッとおっぱいを垂れるバニラアイスが気になって仕方ない。
「じゃあ、良いわよねぇ?」
慌ててアイスを拭き取りながらお母さんをチラッと見れば、キラキラした視線を向けていた。
明らかに期待してる雰囲気。
「だ、だけどぉ………この前……」
お母さんの口調が移った事が気になりながら口籠もる。
「それじゃあ、支度しないとねぇ」
「ちょ、ちょっとぉ?」
お母さんは真希の言葉を無視して、ウキウキとした様子で立ち上がる。
おまけにおっぱいをユサユサと揺らしてスキップしながらリビングを出て行った。
「え、えっとぉ………」
あんなウキウキされたらどうしようもない。
全身から楽しさを滲ませていたお母さんの後ろ姿を見て、この前の事を話すのも気が引ける。
明るい陽射しが差し込むリビングにポツンとただ一人。
ソファーに背中を預ければ、イヤでも最近の出来事が脳裏に蘇ってくる。