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淫と乱
第4章 ブルブル
 
【真希 View】


「はぁ……もう…何なんだろぉ………」

 ポスッとソファーに座って背凭れに寄り掛かる。

 朝のニュースに気分を沈ませてから、真希の周りでは変な事ばかり。

 長くヌメヌメした変な生き物を見たと思えば、浴室ではいきなりアソコとお尻に違和感。

「…欲求不満…なのかなぁ………」

 思わず、さっきまで違和感を覚えていたアソコを見遣る。

 明るいリビングの中、ツルツルのアソコが照明に照らされている。

「……暫く…シてないしなぁ……
 って、真希…何言ってんだろっ」

 言ってて恥ずかしくなった。

 恭子さん…お母さんが帰って無くて良かった。

「…そういえば…」

 カーテンが開け放たれた窓の上を見る。

 暗闇を透かして見せる窓の上には壁掛け時計。

 アナログの時計は、既に日付が変わろうとする時間を指していた。

 今まで、帰宅がこんな遅くなった事は無かった。

 呑み会なら午前様もあったけど、仕事で遅くなる事は先ず無かった。

「…まさか…」

 朝のニュースが頭を過ぎる。

 近辺で起こる、女性ばかりが襲われる事件。

 不安が頭を過ぎって仕方ない。

 一度気になりだしたら止まらなかった。

 話したい事もあった。

 何はともあれ、お母さんと連絡を取る為に、ガラステーブルの上に手を伸ばした。
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