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官能エッセイ集 ~官能の景色~
第15章 彼女の娘のつぶやき
私はツイッターもしていないが、パソコン画面では下にスクロールすると、過去に遡っていけるのがわかった。

長女は二十歳だった。
今、大阪で一人暮らしをし、専門学校に通っているらしかった。
知らなかった。
父親は今、京都にいるらしい。
それも知らなかった。
たまに会っているようだ。
彼女は、観た映画の話をよく書いていた。
友達ともツイッター上で会話していた。
そんなこともできるのか?

『今日で二週間学校休んでしまった』とか
『地元に帰りたい。帰って○○ちゃんに会いたい』とか
『服、いっぱい欲しい』とか
彼女の性格が垣間見られた。

いままで名前しか知らなかった人間像に、命が吹き込まれたようだった。
父親を『パパ』母親を『ママ』と呼んでいた。
多分、『ママ』はこのツイートをフォローしていない。
でも妹のアカウントでフォローがあった。

ママ、娘さんあんまり学校いってないようだけど……。

知ったところで彼女に教えられるわけでもなく、私はスクロールを続けた。

私は『ママ』の文字を探した。
私の興味の的は、長女が、ママをどう思っているかだった。

私と付き合ってから、ママは離婚し、そして再婚、そしてまた離婚した。
最初の離婚で、君はパパに引き取られ、妹はママと残った。
そんな君は今、ママをどう思っているのだろう?

何か所か、ママの文字があった。
『ママの言うこと聞いて、看護系の仕事目指せば良かった』
『ママのおすすめの映画面白かった』
『ママまた新しい占いの講座受けたみたい。でも面白そう』

一人で苦笑した。
そうだね、ママはスピリチュアルなことが大好きだね。
予想に反してママのことはあまり載っていなかった。
パパのことの方が多かった。

ツイッターには画像も張り付けられるのか……。
パパと二人で映っている写真があった。
彼女の誕生日だった。
どこかのレストランのテーブルで、楽しそうにピースサインをする二人だった。
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