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宵闇
第9章 溶ける
それに気づいたのか、葉月くんの手が足にふれてくる。
膝のあたりから、つつ……となぞりながら上がってくる指先。
その動きは、まるで何かを奏でているかのようだった。
内ももへと辿り着かれ、そこをさわさわと撫でられる。
身体がさらにじわじわと熱くなり、足が勝手に開いてしまった。
──そのとき。
ショーツ越しにそこにふれてきた手の感覚にびくっとなり、や、と反射的に足を閉じた。
葉月くんの手は逃げなかったから一緒に足の間に挟んでしまう形になり、どうしようと一瞬焦るもその手が──指がそのままそこでゆっくりと動き出して。
「やっ……待って……」
じわじわと広がるそこからの感覚。
たまらず足を開いて逃れようとするも、葉月くんはそこで手を動かすことをやめなくて──さするように、ひっかくようにショーツの上からさわり続けられ、じくじくとした熱はひどくなる一方だった。
気を抜くとはしたない声を上げてしまいそうで、下唇を強く噛む。
「……琴音ちゃん」
名前を呼ばれ、閉じた口元に指を押しつけながらそっと彼を見る。
「脱がしていい?」
ショーツの上端にかけられた指。
「少し腰あげて?」
何も答えてはいないのに、葉月くんはそう私を促す。
心臓がうるさいくらいにどくどくと鳴っていた。
言われるがまま従うしかない私がそっと腰をあげると、躊躇いのない手がそのままするりと足からショーツを外した。
あ……と、とうとうすべてを晒してしまった恥ずかしさに太ももをくっつけるようにしてすぐに足を閉じる。