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宵闇
第9章 溶ける
口を閉じているために、どうしても鼻から漏れる息が自然に荒くなった。
……どうしよう、見られちゃう。
葉月くんに、私の身体……全部見られちゃうよ────。
恥ずかしさにたまらず目を閉じた。
掴まれた膝を立てさせられる。
「足、開ける?」
……心臓の音がうるさい。
頭にまで響いてる。
「少しだけでいいから」
小さく頷き、ほんの少しだけ足に隙間をあけた。
自分の一番隠された場所を葉月くんにこうやって晒すことがどうしようもなく恥ずかしい。
なのに、いやじゃないのも確かだった。
葉月くんの言葉に従いたいと思った。
その狭い隙間に入り込んできた葉月くんの手が、中から内ももを押し広げる。
あ……と、閉じた目をさらに強くつぶったとき。
「んっ」
じかにそこにさわられ、思わず腰がひく。
でも葉月くんの手はそのままついてきた。
「……わかる?」
下から上にすくいあげるように動かされた指先。
「ふ……っう……」
はあはあと漏れそうになる呼吸を必死で止める。
それでも鼻から漏れる息が甘ったるくてなんだかいやらしい。
「わかるよね?」
葉月くんの言っている言葉の意味。
すぐに察し、こくこくと頷く。
だって……私、すごく濡れてる。
さわられた感覚でわかる。
それは、動く指先に伴った、ぴちゃっと鳴る音でも。