この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
宵闇
第11章 惑い


「琴音、合コン行かない!?」

「合コン?」


大学のカフェテリアでゆっくりコーヒーを飲んでいた私にかけられた言葉。
その内容に、うーん……と思わず考え込む。


「合コンかあ……」


今までも何回か誘われたことはあったけど、そんな気分にはずっとなれなくていつもすぐに断っていた。


「女の子がひとり足りないんだよね。
……まあでも琴音はやっぱり行かないか」


いつも来ないもんね、と半ば諦めかけた口調でこぼす加奈。


少し考えてから、私は言った。


「……んー。行ってみようかな」

「──え!?」


驚いたような加奈の表情に


「なにその顔……誘ってきたの加奈の方でしょ?」


と、苦笑しながら答える。


「そうだけどっ……!」


ほんとに!? と、なぜか私の両手をとる。


「もしかしてなに!? 彼氏作る気にやっとなれたとか?」

「……っていうか……」


──ちゃんと、まわりに目を向けなくちゃ。
そんなだからきっと葉月くんにこんな感情抱いちゃったりするんだ。

もともと、私は男の子たちとそんなに仲よくしたりするタイプではない。
葉月くんと、高校のときからずっと仲がよくて気心の知れてる村上くん──彼氏という存在を必要としていなかった私には、異性の存在はそのふたりだけでじゅうぶんだと感じていたし。

……でもある意味、それは狭すぎる世界。
そんな中で、いつも私の支えになってくれてた葉月くんに対して好意以上の感情を抱いてしまうのは当然と言えば当然なのかもしれないから。

だから──うん、とその自分の考えをあらためて肯定する。


/509ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ