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第13章 衝動

それは葉月くんがつけてくれた、キスマーク。


「僕のものだっていう印」


そう呟くように言い、再び私への愛撫を始めた。
胸へと寄せた唇に、乳首をまわりごとくわえ込まれる。


「あっ」


ちゅうう、と吸われ、舌先で乳首だけを集中的にちろちろと舐められる。


「っは、ん……っ」


もう片方の乳首は指先で刺激された。
親指と人差し指でつままれて、擦りあわされて。


「や……っ、だめ……えっ」


気持ちよさにくらくらになりながらも、脳裏にさっき見たキスマークが浮かぶ。


あれは葉月くんのものだっていうしるし。
私はもう、そう──葉月くんのものになれたんだ。


幸福感と、快楽。
それらすべてが私の感情を高めていく────。


葉月くんの手が、下へと移る。
足を挟まされているので、完全には閉じられずに開いている隙間から手を入れられ、ショーツの上から、そっとそこを撫でられた。


「……っ！」


今までの愛撫で、すでにそこにあふれているもの────。


恥ずかしくて顔を横に背けた。
とうとうさわられる、という緊張に急に襲われ、まるでそのときに備えるように無意識に手の甲を口元へと押し当ててしまった。