この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
宵闇
第13章 衝動
──そのときだった。
「やあっ!」
突然そこがぬめっとした感覚に襲われ、思わず腰を引く。
──っ、何……!?
顔から手を離して自分のそこに目をやると、私の足の間に見えたのは葉月くんの頭────。
え……そこ、舐められてるの────!?
「や……だめっ!」
咄嗟に身体を捩らせた。
その抵抗に葉月くんが顔を上げ、私と視線を合わせてくる。
「やだ……」
恥ずかしくてすぐに目を逸らし、続けた。
「そんなことだめ……っ」
かろうじてそれだけを伝える。
「……そっか。琴音……されたことないよね」
黙ったまま頷くと
「じゃあ僕が初めてなんだ?」
私の唇をなぞりながら、嬉しそうに言った。
「ん……」
微かに触れるだけ。
なのにその感覚に、ぞくぞくとする。
「琴音のこともっと気持ちよくさせたい。
だからいいよね?」
「でも────……」
なおも躊躇する私に、葉月くんが耳元に唇を寄せてきた。
「さっき……僕の好きにしていいって、そう言ったでしょ?」
「……っ!」
確かに言ったけど────。
「……で、でもそんなとこきたないし……」
「僕が琴音の身体をそんなふうに思うと思ってんの?」
間髪入れずに反対に聞き返され、私はもう何も言えなくなってしまった。