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宵闇
第13章 衝動
「ああ……僕、もっ……!」
葉月くんが苦しそうに息を吐いた直後、ぐっぐっとさらに突く動きが速められた。
「あ……もう、っ、あっ……まってっ」
必死だった。
ただもう必死で葉月くんの動きについていく。
激しく揺さぶられる身体。
なかの感じるところを葉月くんの硬いあれでひたすらに擦られてるんだと思うと、いやらしさと、嬉しさで、さらにたまらなくなっていく。
また顔が熱くなり、身体にじわりと汗が滲んでくるのがわかった。
────くる。
「っ……!!」
途端にそこが、きゅううっ……となった。
「……あ……っあ……」
ひくつく。
ひくん、ひくん………となかがひくついてる。
「は……! ああ……琴音……!」
私の上に倒れこんできた葉月くん。
力の入らない腕で、それでも背中に手を回した。
汗ばんでる葉月くんの身体。
しっとりと……熱い。
そのまま重ねられた唇。
葉月くんと私の荒い息が絡み合った。
呼吸が荒くて苦しいのに、なかなか離せなくて。
……やがて、葉月くんの唇が離れた。
そっと開けた目で、彼を見る。
葉月くんも気だるげに、長い前髪の隙間からちらりと覗く熱っぽい目で……私を見つめ返してきた。
「琴音……」
低く、色香のある声で自分の名前を呟かれる。
……ぞわり、と。
身体中を走ったその感覚────。
そして一際強く感じた、葉月くんの匂い。
それが私の身体からも匂い立つような錯覚までした。
私の感覚を刺激してくる、葉月くんのすべて。
まるでそれらにめまいを起こしたかのように、私の意識は、ふっ……とそのまま途切れていった。