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宵闇
第15章 溺れる
そして今日も、葉月くんのアパートで、仕事から彼が帰ってくるのを待っていた。
──と、届いた一通のメール。
『仕事が終わらなくて帰るのが少し遅くなりそうです。
僕の帰りを気にせず先に寝ててね』
「……葉月くん今日遅いんだあ」
じゃあ……と自分の食事の準備にとりかかる。
前にもこんなことがあって食べないで待っていたら、反対に葉月くんを困らせちゃったことがあるから。
準備を済ませ、いただきます──と食べ始めたものの、ひとりでとる食事はなんだか味気ない。
葉月くんと一緒のごはんはあんなに楽しいのにな、と、やっぱり思ってしまうその存在。
「……早く帰ってこないかな」
思わず、呟いた。