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宵闇
第15章 溺れる


その後はいったお風呂。
洗面所で髪を乾かしながら、鏡の中の自分を見つめる。


一緒に過ごす夜は久し振りだった。
葉月くんの出張があったり、私の体調の都合だったりで。


「でも今日は帰り遅いみたいだし……ない、かな」


と呟きながらも、どこか期待している自分がいる。


ローブを脱いで、何も纏っていない身体を鏡に映した。


……葉月くんに抱かれるようになってから、身体つきが何だかちょっと変わった気がする。
胸が少し大きくなった。
あと、くびれから腰のラインがより女らしくなったような────。


この身体は葉月くんの目に魅力的に映ってるんだろうか、と自分で自分の身体をなぞってみる。

そして、着ける予定だった下着に目をやった。
手に取り、眺める。


「うーん……」


加奈とランジェリーショップに行ったときに勧められたもの。
こうやってあらためて見ると──かなり、恥ずかしい。

白くて、レースやフリルがいっぱいついてるそれは、うん。確かに可愛いんだけど。好みなんだけど。
……ちょっと、生地が薄めなのだ。


『先輩ぜったい喜ぶから!』


そんな加奈の言葉に背中を押されるかたちで購入したけど……。


「……めっちゃ透けてるんだけどっ」


身につけて鏡を見ると、その薄さはかなりいやらしかった。
胸のピンクがうっすら見える。
それだけじゃなくて、下の方も。


「こんなの無理!」


恥ずかしすぎるからやっぱりこれはやめよう──そう思って脱ごうとしたときだった。


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