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宵闇
第15章 溺れる
でも、表面的なところだけをそんなふうにされることで、もどかしさはさらに募っていった。
葉月くんのあの舌──もっとなかにはいりこんできてほしい、なのに薄い布一枚が邪魔をする。
「はづきくんっ……」
私の足を抱えるように支えている彼の手。
掴んで、縋った。
身体の熱が、もう耐えられないとばかりに私を追いたてる。
察してくれた葉月くんがそこから顔を離し、ショーツに手をかける。
下ろされていく気配に再度足を閉じ腰をあげるとするんと足から抜き取られた。
戻そうとした腰を、葉月くんの腕がまた持ち上げる。
お尻の下に挟まれたのは何だろう……クッションのようなものだろうか。
──でもこれって。
想像した私の胸の鼓動が早くなる。
だって……今は足を閉じてるからいいけど、開いたら────。
思わず葉月くんをちらりと見る。
葉月くんも私を見ていて目が合った。
「足、開いて」
「……っ」
「琴音のここちゃんと見せて」
かあっ、と頬が熱くなる。
もう何も付けていない足を自分から開くのは、なんていうかすごく恥ずかしいことだった。
う……と躊躇う私に、ほら、と葉月くんが促す。
そんなの無理矢理にでも開かせれば済むことなのに。
足を掴んでちょっと開かせれば、それに私は抵抗なんてできないのわかってくるくせに。
私が自分から開くまで待ってるつもりなのか────。
……葉月くんはセックスのときも基本的には優しいけど、時々意地悪にもなる。
でも、厄介なことに私はその意地悪が嫌いじゃなくて……それどころかよけいに身体が熱くなるのがわかる。すごく興奮してしまう自分を感じる。
私のそんな気持ちを知っているのか。
気づいているのか。
「気持ちいいとこいっぱい舐めてあげるから」
葉月くんは今もまた、そんな言葉で私を誘惑する────。